こども美術教室 がじゅく 用賀スタジオのブログです。日々創作活動にいそしむ子供達の表情や毎回の授業の報告などを発信しています。(子供のための造形・絵画教室)

お子様の作品をピンボードに飾ろう!がじゅくのブログは写真をPinできます!
 Pinterest>>

2012年8月22日水曜日

8/22(水)の授業報告

暦は秋ですが、まだまだ暑いですね。

そして、夏期休講明け初の水曜クラスですね。
そんな今日の課題は、幼児クラス「もくもく雲」 少年クラス「ネガ・ポジ画面構成」です。幼児クラスは、体験のお友達も交えて楽しく進めていきました。

幼児クラスの「もくもく雲」は、様々な道具で「円形」を型取り、重ね、外周を切り抜き雲を描いていくという課題。

言葉にしてしまうと、素っ気ない感じですが円の大きさや重なりで、多種多様な雲ができます。その中からの発見もたくさんあるんですよ。


まずは、水差しで練習です。


結構、サクサクと型どっていますね。
つい10日ほど前まで「ロンドンオリンピック」だったので「五輪」を作ったりと、制作にまつわる話題は尽きません。



体験もお友達も真剣に、型取りを行なっていますね。
最初は、型取る道具が動いてうまくできなかったけど、最後は上手に出来ていましたよ。


そして、どんどんといろんな道具で円形を型取り、雲のベースを作っていきます。



その雲のベースの外周を切り「雲」として切り離していくのですが、これも丁寧に進めないと切り口がキレイにならないので、真剣です!!



切り離した「雲」の下側に陰影を施します。
上の雲は、空の設定が「夕焼け」なので陰影が暖色なのです。



そして、完成した作品がこちら。

夕焼けの海に浮かぶ小舟。
そして茜色の空には、大小様々な「雲」が楽しそうに浮かんでいます。

ちなみに、この雲は「うさぎ雲」
お父さん雲、お母さん雲、赤ちゃん雲と仲良くプカプカ浮かんでいるんですよ。


少年クラスクラスは「ネガ・ポジ画面構成」でした。
日本語で言いますと「字と図の関係」

絵を描く際に、主として描くものがあります。
絵は四角い(形を持ったもの)紙やカンバスに描くと、その主として描くもの以外(周り)の形も生まれています。

その周りの形に焦点を当てた課題となります。
なんだか、小難しいですが、絵を描く際にはともて重要なことなんです。

セザンヌの「赤いチョッキの少年」という絵があるんですが、少年だけを見ると不釣合いに長い腕なのですが、画面全体、画面構成で見ていくと四角(カンバス)の中で自然と調和のとれていることに気付きます。

このように、「ネガ・ポジ画面構成」「字と図の関係」は大切で面白いんです。

さて、前置きが長くなりましたが、各人が選んだモチーフ(描く対象)の周りの風景を描いていきます。
主として描くモチーフは、描いた後に切り抜きました。



いつもは、切り取られた方を描き進めていくのですが、今回は「周り」つまり「背景」
こういったアプローチも、描くことを学んでいく上で有意義なのではないでしょうか。

さーて、完成した作品。





主題をあえて描かずに、周りを描いていくことで「絵」を作っていく。

こういったことが出来るのも、美術の面白さなんだと思います。
また、こうした視点の切替や転換が、新しい物の見方の原点になればいいなと思います。


担当した先生は、アキヒロ先生。(記:アキヒロ先生)